実験装置
本研究室が所有している装置一覧です。これ以外にも、所属研究室に数多くの装置があります。
また、材料化学科の共通装置も利用可能です(NMR・顕微ラマン・WAXDなど)。
溶融プレス装置
設定温度: 室温~300 ºC、設定圧力: 0~60 MPa
さまざまな厚みのフィルム状試料を、さまざまな冷却条件で作成可能。
冷却条件により、結晶度や結晶厚、球晶サイズなど構造を制御可能。
溶融混練機
ラボプラストミル(東洋精機)
設定温度: 室温~250 ºC、回転速度制御可能
ブレンド試料やアロイ試料の調製に必要不可欠な装置。
温度・回転速度を制御することで、分散状態を制御することが可能。
二軸押出機
二軸コンパウンディングテスター(テクノベル)
設定温度: 室温~250 ºC、L/D = 15、回転速度制御可能
さまざまな条件でブレンド・アロイ試料を作成することが可能。
射出成形機
NS-10 (日精)
金型を用いてダンベル型などの射出成形試料を調製可能。
真空合成ライン
オレフィン合成に用いる有機金属錯体の合成や、エチレン・プロピレンの重合が可能。 分岐の導入や共重合も可能であり、グラムスケールで合成することもできる。
高温チャンバー
ST-120 (ESPEC)
主に熱劣化試料を作成する際に利用。温度安定性が非常に高く、雰囲気ガスの変更も可能。
陽電子消滅測定装置 (PALS)
試料内部の陽電子消滅過程を観察することで、分子鎖の自由体積を測定することが可能。 これまでの研究で、陽電子消滅方で得られる自由体積はガスバリア性や力学物性と相関することがわかっている。 温度が異なる条件での測定も可能。
DSC (3種類保有)
①DSC8000 (PerkinElmer) ②DSC-60A (島津製作所) ③DSC7020 (日立製作所)
試料の熱的特性(結晶化温度や融点、ガラス転移温度)を測定可能。等温結晶化挙動の評価にも対応。
DSC8000(PerkinElmer)は温度変調DSC測定にも対応しており、ガラス転移や冷結晶化を明瞭に観察することができる。
密度計 (乾式)
AccyPycⅡ (島津製作所)
試料密度を乾式で簡易に測定することができる。結晶性高分子の場合、密度から結晶度を算出することが可能。
乾式密度計以外にも、溶媒を用いたアルキメデス法で密度を得る装置も所有。
走査型電子顕微鏡 (SEM)
JSM-7000 NeoScope (JEOL)
試料の微視的構造を観察することができる。本研究室では、試料表面のボイドやクレイズの観察に使用。
ケミルミネッセンスアナライザー
CLA-FS3 (東北電子産業)
試料の酸化反応に伴う微弱な化学発光(CL: Chemiluminescence)を測定することができる。
試料劣化の極初期段階における酸化を高感度に検出することが可能であり、プラスチックの劣化研究には必要不可欠な装置。
小角光散乱測定装置 (SALS)
PP-1000 (大塚電子)
試料内部のμmスケールの構造を検知することが可能。偏光版を用いたHv散乱測定では、
結晶性高分子における球晶構造のサイズを検知することができる。Vv散乱測定の場合、相分離構造
のサイズを検知することができる。
結晶化や変形過程の構造変化をリアルタイムで追跡することが可能。
光学顕微鏡 (2種類保有)
①BX43 (オリンパス) ②BX53 (オリンパス)
試料内部のμmスケールの構造を観察することが可能。一般的に、球晶サイズや配向度の評価に用いる。
試料ステージ上にホットステージやせん断ステージ、延伸ステージを組み込むことで、結晶化過程や変形過程における
構造形成をリアルタイムで観察することも可能。
顕微ラマン分光装置
inVia Reflex (レニショー)
試料の化学構造の評価はもちろん、高次構造の情報や分子鎖の応力負荷状態の評価が可能。
試料ステージにはホットステージや小型引張試験機を設置できるので、溶融・結晶化過程や一軸引張過程における微視的な構造変化や力学状態を評価できる。
また、マッピング機能を用いて高次構造の可視化(球晶の可視化など)も可能。
レオメーター
MCR302 (Anton Paar)
試料の溶融状態における粘弾性挙動を評価することが可能。線形粘弾性や応力緩和の測定に利用。
紫外線照射治具を有しており、紫外線硬化樹脂の硬化過程の粘弾性挙動を評価することも可能。
Rheo-Raman分光装置
MCR302 + Cora5001 (Anton Paar)
MCR302にラマンプローブを組み込むことで、粘弾性測定とラマン分光測定の同時測定が可能。
結晶化過程やゲル化過程の変化をミクロ・マクロの両スケールから観察することができる。流動結晶化過程の
構造変化も追跡することができる。
DMA装置
Rheogel-E4000 (UBM)
試料の固体粘弾性を測定することが可能。引張モードに加えて、圧縮・曲げ・せん断モードで測定が可能。
液体窒素を用いることで、-150ºCから300ºCの幅広い温度範囲における測定に対応。
誘電緩和装置
試料に電場を印加した際の試料内部における分子鎖の双極子の配向を時間の関数として測定し、分子鎖の運動を観察することができる。 主に液晶性ポリマーの分子運動性評価に利用。
キャピラリーレオメーター
CFT-500EX (島津製作所)
溶融状態の高分子がキャピラリー(毛細管)を通過するときのせん断速度や粘度、せん断応力を測定することが可能。
一般的なレオメーターでは測定が困難な高せん断ひずみ速度の変形(射出成形などに対応)における物性を評価可能。
万能試験機
AutoGraph (島津製作所)
引張試験に加えて、圧縮試験や曲げ試験における力学応答を測定可能。
恒温槽が付いており、-80ºCから200ºCといった幅広い温度範囲における力学物性を評価できる。
力学物性を評価する最も基礎的な装置。
引張試験機
EZ−Test (島津製作所)
卓上型の小型引張試験機。さまざまな種類の試料を正確に測定するための治具が揃っている。
ロードセルも幅広く用意しているため、非常に柔らかい試料の測定にも対応。
単純な引張試験に加えて、応力緩和試験やステップ-サイクル試験も測定することができる。
シャルピー衝撃試験機
安田製作所
試料の耐衝撃性を評価するための一般的な測定装置。
試料にノッチを入れるための装置も完備している。
スクラッチ試験機
Scoot (Profid)
試料表面の耐スクラッチ性を評価するための装置。
一定荷重や荷重増加モードで測定することができ、速度や荷重、往復回数を制御できる。
スクラッチ試験後の表面観察用顕微鏡やらマン分光装置も完備。
疲労試験機
島津製作所性
試料の疲労特性を評価することが可能。
恒温槽付きであり、高温から低温まで、さまざまな温度条件に設定できる。
また、特製の溶媒槽もあり、溶媒中における疲労試験も実施可能。